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思い立ったことを書きます。コキ男の備忘録です。

情報とは何者か その1

情報とは何者か

日常生活の中で、「情報」という言葉を何気なく使っている。実は、分野によって様々な定義が存在する言葉であり、文脈に依存して意味が変わってくる言葉であるのだが、普段会話の中で意識することはあまりないかもしれない。さらに言えば、情報の本質はあまり周知されていないかもしれない。今日、高度情報社会にあって、情報と人間との関わりは大変深いものであり、著しく多様化し複雑化してきている。にも関わらず、情報の本質があまり周知されていないということは、日本の情報教育が偏っているからかもしれない(これには特に深い意味はないが、実感としてそのような教育は受けなかった気がする)。筆者自身の思考整理も兼ねて、いくつかの本を参考にしながら、特に西垣通先生の基礎情報学を根底に置き、この場を借りて今一度「情報」という言葉について考える備忘録を残したい。

 

情報のカテゴリ分け

先に言ってしまうと、情報という言葉は、生命情報、社会情報、機械情報の3つにカテゴライズされる。この3つのカテゴリに分けることで、多様な意味を持つ「情報」を整理して、文脈に応じて使い分けることができる。例えば、「情報システム」と「情報技術」というとき、どちらにも同じ情報が使われているが、普通の人はどちらの情報も同じ意味と思うかもしれない。しかし、情報システムは生命情報、社会情報、機械情報のすべてを扱う仕組みであり、情報技術は機械情報を扱う手段であって、この2つは厳密に区別されることがわかる。

 

次回は、3つのカテゴリについて具体的に整理していきたい。

 

参考文献

・新情報システム学序説、情報システム学会

・基礎情報学―生命から社会へ、西垣通